電子書籍の利用者数は年々増加しています。
インプレス総研の『電子書籍ビジネス調査報告書2020』では、スマホ・タブレット利用者11,017人の44.7%が、電子書籍を利用しており、電子書籍の人気は上がっていく一方です。
- 「電子書籍のことがよくわからない」
- 「今から電子書籍を使うのはめんどくさそう」
- 「いまさら電子書籍について人に聞けない」
など、今から電子書籍の利用を考えてる方は、『悩み』や『不安』があったりしますよね。
そのようなお気持ちでも、ご安心下さい。
初心者の方、今から電子書籍の利用を始めようとする方に、電子書籍の使い方、買い方、読み方まで詳しく説明していきます。
この記事を活用して、不安・悩みを解消していきましょう。
電子書籍とは、スマホやタブレットの画面を使って読む本
電子書籍とは、紙の本と違い、スマホやタブレットなどの、画面を使用して読む本のことです。
紙媒体と違い、紙の質感を味わうことはできませんが、電子書籍の魅力として、
- 端末1つで多くの本を読める
- どこでも本を購入できる
- 持ち運びに便利
などがあり、多くのメリットがあります。
多くの利用者は紙の書籍よりメリットに感じる部分があり、使用していますが、もちろん紙の質感がないなどのデメリットもあります。
電子書籍のメリットとデメリットをふまえた上で、あなたに合った電子書籍を選びましょう。
まずは電子書籍を読むための端末を用意
電子書籍を読むためには、スマホ・タブレット・専用端末・パソコンなどの端末が必要です。
他にも、タブレット端末と同じ形状の電子書籍の専用端末『電子書籍リーダー』があります。
端末の必要性や、それぞれの端末の特徴、専用端末の利点など疑問を抱きやすいポイントについて回答する形でお伝えしていきます。
電子書籍用に端末は買った方がいい?
「電子書籍のために、端末を新しく購入しないといけないの?」という声がありますが、今お持ちのスマホやパソコンでも十分読めます。
また、最初はスマホで読み始めて、本格的に電子書籍で本を読もうと思った際に、端末の乗り換えは可能です。
これは、ブラウザ(ネット)で読む場合も、アプリで読む場合も、電子書籍を買ったストアの情報を入力してログインする仕様になっており、端末ではなく、ストアに電子書籍の情報があるためです。
ただ、新しい端末に乗り換える場合、再度電子書籍を端末にダウンロードする必要がある点は注意が必要です。
電子書籍を読む端末はどれがいい?
「結局、どの端末が一番いいの?」と感じる方もいると思いますので、それぞれの違いを簡単に説明した表を作りました。
種類 | 画面サイズ | 容量 | カラーorモノクロ | 持ち運び |
スマホ | 4~6インチが主流 | 少ない | カラー対応 | 可能・便利 |
タブレット | 8~13インチが主流 | 多い | カラー対応 | 可能・便利 |
専用端末 | 6~13インチが主流 | 多い | 基本的にモノクロ | 可能・便利 |
パソコン | 30インチ以上もある | 一番多い | カラー対応 | 不可のものがある |
こちらが電子書籍を読める端末の特徴をまとめた表です。(1インチは2.54cmです)
お手軽に読めるスマホは、『画面が小さく』『容量が少ない』ため、読みづらさを感じる可能性があり、本をたくさん保存するのには向いてません。
タブレット・専用端末・パソコンは『画面も大きく』『容量も多い』ので、スマホに比べて、読書の質が向上します。
ただ、パソコンは、持ち運びが難しいデスクトップだと利便性が落ちるため、迷ってしまう方は、バランスの良いタブレット端末を選ぶのがおすすめです。
電子書籍に慣れてきたら、スマホからタブレット端末への変更を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
タブレットで読みたい方は『目に優しい電子書籍タブレットおすすめ10選』、パソコンで読みたい方は『電子書籍をPCブラウザで読むならBookLive! 必要なパソコンのスペックまで解説』も合わせてご覧ください。
電子書籍専用端末にメリットはあるの?
表を見て、「専用端末ってモノクロだし、カラーで読めるタブレットでいいんじゃない?」と感じていませんか?
しかし、専用端末には以下のようなメリットがあります。
- 目に優しい
- 他のアプリが起動しないので読書に集中しやすい
複数用途のあるタブレット端末では、SNSなどのアプリの通知が読書を妨げる可能性があります。
そのため、『読書』にこだわりたい方には、専用端末の『電子書籍リーダー』がおすすめです。
それぞれの端末には、メリットやデメリットがありますので、利用目的を考えて選びましょう。
電子書籍はどこで購入できる?『電子書籍ストア』で買えます
電子書籍に触れるのが初めての方は、「どこで買えるの?」と疑問に感じることもあるでしょう。
電子書籍は、電子書籍ストアで購入可能です。
電子書籍ストアとは、WEB(ウェブ)上や、アプリで電子書籍を販売しているストア(店舗)です。
電子書籍の購入は、Amazonや楽天などでネットショピングをしたり、アプリ内課金するのと同じようにネットで決済して本を買うようなイメージです。
代表的なストア、おすすめの電子書籍ストアなどを紹介します。
電子書籍を買える代表的なストアは?
電子書籍ストアは、現在多くのストアが存在します。
代表的な電子書籍ストアと運営会社は以下の通りです。
電子書籍ストア | 会社名 |
Kindleストア | Amazon |
楽天Kobo | 楽天グループ |
BookLive! | ブックライブ(凸版印刷グループ) |
ebookjapan | ヤフー&イーブックイニシアティブジャパン(共同運営) |
コミックシーモア | エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ |
DMMブックス | DMM |
表のように電子書籍ストアを運営しているのは大企業やその系列会社であることが多いです。
もちろん、上記以外にも様々な電子書籍ストアが存在します。
電子書籍初心者の方におすすめのストアは?【はじめての方必見】
代表的な電子書籍ストアを紹介しましたが、「どのストアがおすすめなの?」と感じているのではないでしょうか?
初めて利用する方におすすめの方を簡単にまとめると以下の通りです。
- 漫画を中心に読み機能性と経済性(クーポンなどの還元施策)のバランスを重視する方…コミックシーモア
- 漫画を中心に読み経済性を重視したい方…ebookjapan
- 漫画を中心に読み機能性を重視したい方…BookLive!
- 雑誌を読みたい方…楽天マガジン(月額定額の読み放題)
- 小説を中心に読む方…楽天Kobo
- ライトノベルを中心に読む方…BOOK☆WALKER
- ビジネス書を中心に読む方…Kindleストア
漫画を中心に読むのであれば、還元施策が豊富なコミックシーモア、ebookjapan、BookLive!がおすすめです。
特にコミックシーモアは、本棚機能や検索機能が使いやすいとの声が多く、定期的にクーポンを配布してくれるため、初めて使う方でも使いやすいでしょう。
また、雑誌のみ読みたい方は、電子書籍ストアではありませんが、月額418円(税込)で1,000誌以上の雑誌が読み放題の楽天マガジンが経済的でおすすめです。
小説を中心に読む方は品揃えが豊富で専用端末がある楽天Koboがおすすめで、クーポンを毎日配ってくれて使用感が評価されているBookLive!も良いでしょう。
ライトノベルを中心に読む方は、KADOKAWA直営のBOOK☆WALKERが品揃え、還元施策ともに豊富でおすすめです。
ビジネス書が中心なら、品揃えが圧倒的なKindleストアが良いでしょう。読み放題のKindle Unlimitedを利用すれば費用を抑えて様々な本が読めます。
ストレスなく読書ができるように、あなたに合ったストアなのか、サービス内容を事前に調べておきましょう。
電子書籍ストアの登録方法は?
電子書籍ストアの登録方法は各ストアで違いますが、基本的にどのストアも登録方法は難しくありません。
氏名、決済情報などの必要事項を記入して、メールアドレスを入力して登録できるものがほとんどです。
自分に合ったストアを見つけたら、早速登録してみましょう。
電子書籍は長く使うと乗り換えが難しくなるため、無料で試し読みができるストアを利用して感覚を確かめてから、自分の感覚に合うストアを選択するのがおすすめです。

電子書籍の買い方は?各購入方法や決済の疑問にお答え
電子書籍ストアを選んだら、次は電子書籍を購入してみましょう。購入の仕方は、WEB・アプリなど様々な方法があります。
- 「どの方法が購入しやすいの?」
- 「支払い方法は何があるの?」
と疑問に感じることが多いと思います。
購入方法や支払い方法に関しては、ストア・端末などで違ってきますので、お悩み・疑問を解消すべく、購入方法や支払い方法を解説していきます。
あなたに合ったやり方を見つけて、好きな本を入手しましょう。
WEBで購入する場合
電子書籍の購入方法としてWEB(ブラウザ)での購入が代表的です。
電子書籍を購入する初めての方の多くは、WEB上で気に入った本を検索した際に、ストアを見つけて購入します。
購入前には、決済情報を含む情報が必要なため、基本的に会員登録が必要です。
ただ、KindleストアはAmazon会員、楽天Koboは楽天会員であれば購入できるため、新たに会員登録の手続きが必要ない場合もあります。
アプリで購入する場合
電子書籍を購入する2つ目の方法は、ストアが提供しているアプリをダウンロードして、購入する方法があります。
電子書籍ストアの多くは、アプリを提供しており、アプリをダウンロードすれば、スマホ、タブレット、パソコンなどの端末で電子書籍を購入できるストアもあります。
長く使う上では、アプリの使用感が馴染むかどうかも重要ですので、自分好みか一度使って感覚を試しましょう。
ただ、アプリから電子書籍を購入できるストアはebookjapanなど限られたストアのみで、基本的に本棚機能や電子書籍を読むことに特化したアプリの方が主流です。
専用端末で購入する場合
楽天Kobo端末やKindle端末といったストア専用端末(電子書籍リーダー)は、各電子書籍ストアと連動しており、電子書籍の購入ができます。
ただ、他の電子書籍リーダーではストアと連動しておらず、購入できないタイプもあるため注意が必要です。
そのため、電子書籍ストアの利用を決めてから、専用端末を購入する方が良いでしょう。
支払い方法は複数あるので安心
電子書籍を購入する際に大事なことは『支払い』です。
支払いも各ストアで違ってきますが、クレジットカードはほとんどのストアで利用できます。
しかし、「クレジットカードは使用したくない」と思っている方もいるでしょう。
支払い方法は複数あり、クレジットカード以外の選択肢を用意しているストアも増えています。
代表的な支払い方法は以下の通りです。
- クレジットカード決済
- キャリア決済(携帯料金と合わせて支払う方法)
- スマホ決済(PayPayなど)
- 電子マネー決済
- 各種ポイント決済
など様々な方法がありますので、ご自身に合った決済方法を選びましょう。
電子書籍の読み方別のメリットとデメリット
電子書籍を購入した方は、次に電子書籍を読んでみましょう。
電子書籍を読む方法は、主に
- WEB上で読む
- アプリにダウンロード・保存して読む
上記2つの方法があります。
それぞれメリットやデメリットが存在しますので、ご自身に合う方法を選びましょう。
WEB上で読む場合のメリットとデメリット
WEB(ブラウザ)で読む場合は、容量を気にせず読めるメリットがありますが、アプリやダウンロードしたものに比べ、操作が制限されるデメリットがあります。
アプリはWEBでは実装しにくい読書の操作性を上げる仕組みが入っています。例えば、ブックマークや、ページの付箋機能などがあります。
PCのWEBブラウザから電子書籍を読む予定の方は『電子書籍をPCブラウザで読むならBookLive! 必要なパソコンのスペックまで解説』も合わせてご覧ください。
アプリにダウンロード・保存して読む場合のメリットとデメリット
ダウンロード、保存して読む場合、オフライン環境でも読めたり、WEBに比べて機能が豊富なのがメリットですが、その分、ダウンロードする手間や端末容量を多く消費するのがデメリットです。
ダウンロードやオフライン環境での使用については、『電子書籍がダウンロードできるストア13選』『電子書籍はオフラインで読めるものと読めないものがある』も合わせてご覧ください。
また、容量については、『電子書籍の容量は何GB必要?本の種類とファイルサイズから考える最適解』で詳しく解説しています。
スマホなどの容量が少ない端末の場合は基本的にダウンロードせずWEBで読む、タブレットなど容量が大きい端末の場合はダウンロードして読むなど、利用端末や目的に合わせて選ぶことが大切です。
電子書籍初心者の方の疑問をQ&Aで解説
この段落では、電子書籍初心者の方が悩みやすい疑問に回答していきます。
初めてのものに触るときは誰でも疑問を抱きやすいものです。
質問や回答を見ることで、事前に解決するものもありますので、ぜひ参考にしてみてください。
可能性はあります。
電子書籍専門の作家さんが、他の出版社で賞を獲得した場合、紙媒体でも本が出ることがあります。
また、電子書籍での販売をテストマーケティングとして行い、ある程度の売上が見えたら紙媒体で発売するという手法を取っている企業もあります。
電子書籍の発売日は紙の本より遅いことがあります。
ただ、作家さんや出版社の意向により、同時に発売するケースもあります。
詳しくは『電子書籍の発売日が遅い理由とデメリットを軽減する方法』を合わせてご覧ください。
電子書籍は見開き1ページ分は、紙媒体では2ページ分になります。
電子書籍漫画1巻分100ページの場合だと、コミックでは200ページです。
コミック1冊分と変わらないので、損にはなりません。
パソコンから購入した電子書籍は、ストアによってはスマホに移動できます。
特に技術書に多いPDFの電子書籍の場合は、デバイス移動のロックがないケースがあり、SDカードなどを経由して移動が可能です。
基本的には、コピーは利用規約で禁止にしているストアが多いので、気をつけましょう。
また、読むのが目的であれば、電子書籍を移さなくても、スマホでアプリやWEBにログインして読めます。
電子書籍ストアのサービスが終了した場合、電子書籍が読めなくなる可能性はあります。
電子書籍はあくまで『閲覧権』を購入しているので、所有権はストアにあるからです。
サービス終了は、中小の電子書籍ストアなら可能性はあるでしょう。
しかし、現在の電子書籍ストアは、業界の再編が一度終わり、大手の会社が運営しているストアが多いため、サービス終了の可能性は低いと考えられます。
詳しくは『電子書籍のサービスが終了したら読めない?』をご覧ください。
電子書籍は家族間で共有可能です。
電子書籍ストアは、複数端末(マルチデバイス)での利用に対応していケースがほとんどです。
共有を検討している方は『【簡単】電子書籍を家族と共有する方法!シェアしやすいストアも紹介』もご覧ください。
電子書籍は、WEBやアプリから閲覧するものですので、個人のメールには送られてきません。
購入後は会員情報と紐づいて、WEB(ブラウザ)やアプリから購入した電子書籍ストアにログインすることで閲覧できるようになります。
メールに送られてくるのは、購入した際の電子書籍の明細や、セール情報などです。
最初は電子書籍に慣れることが大切(まとめ)
本記事では、電子書籍初心者の方向けに、
- 電子書籍はスマホなどの端末の画面で読む本であること
- 電子書籍を読む端末には4つの種類があること
- 電子書籍は各ストアで購入できること
- 電子書籍の買い方には3つの方法があること
- 電子書籍の決済はクレカを中心に様々な方法があること
- 電子書籍の読み方はWEB、保存、アプリで良い点悪い点があること
などをお伝えしました。
何事も、初めてのときは、わからないことばかりで嫌になってしまうこともあるかもしれませんが、1つ1つ理解していくことで着実に前進していきます。
まずは、試し読みができる電子書籍ストアで使用感を確認したり、アプリをダウンロードして動作を確認してみて下さい。
触れる機会を増やすことで、徐々に電子書籍に慣れていきましょう。
電子書籍での失敗のリスクを減らす上で、この記事が参考になりましたら幸いです。
