FXのトレードは、FX取引ソフト『MT4』に対応したVPSを利用して、自動売買プログラムであるEA(ExpertAdvisor)を使うと24時間365日自動で行うことができます。
一方で、MT4に対応したVPSは多くあり、どれを選択すればいいのかわからないという方は多いでしょう。
この記事では、FX自動売買におすすめなMT4対応のVPSを選ぶポイントや、VPSを使用するメリットおよび注意点を紹介します。
記事を読むと、どのVPSがMT4に対応しているのか、より効率的にFX自動売買ができるのかがわかるので、ぜひ最後までご覧ください。
FX自動売買にVPSが必要な理由
FX自動売買にVPSが必要な理由は、サーバーのOSにWindowsを選択することが可能で、MT4を24時間365日稼働させることができるからです。
MT4は基本的に、Windows上で稼働するソフトウェアのため、OSはWindowsであることが推奨されています。
24時間休まずにFX自動売買を行うには、VPSを利用してMT4を稼働し続けなければなりません。
VPSとは、物理サーバー上に複数の仮想サーバーを構築し、それぞれの仮想サーバーをユーザーが専有して使用できるレンタルサービスです。
OSやミドルウェアを選択できるなど自由度が高く、手頃な価格で契約できるため、FX自動売買に重宝されています。
FX自動売買にVPSを使用する3つのメリット
FX自動売買にVPSを使用するメリットは以下の3つです。
それぞれ紹介します。
24時間運用できる
FX自動売買を行う場合、24時間の市場監視が重要です。
ただし、自宅のパソコンを使用すると、予期せぬ停電やネットワーク回線のトラブルにより、トレードの途中で接続が切れる可能性があります。
VPSなら、データセンターと呼ばれる施設でサーバーが管理されているので安定的に稼働し、24時間365日市場に接続できるため、トレードのタイミングを逃すことを最小限に抑えられます。
そのため、夜間や休日にもトレードを継続し、利益を最大化することが可能です。
サーバーの管理が容易
VPSは、OSやソフトウェアのアップデートなど、サーバーの管理が非常に容易です。
自宅のパソコンでトレードを行う場合、セキュリティやバックアップの設定、ソフトウェアのアップデートなどの管理作業は自分で行わなければなりません。
一方、VPSではバックアップなどの管理はVPS提供会社によって行われます。
そのため、トレーダーはサーバーの運用に関するストレスを軽減し、FXのトレードに専念できます。
快適な環境で様々な機器から操作、確認できる
VPSはインターネット経由でアクセスできます。
そのため、パソコンはもちろん、スマートフォンやタブレットなど自身の快適な環境で、自動売買に必要なプログラムの操作が可能です。
外出先からスマートフォンを使用して、MT4が正常に動作しているかどうかを手軽に確認することもできるため、FX自動売買において場所を選ばずMT4を運用したい方におすすめです。
FX自動売買にVPSを使用する3つのデメリット
FX自動売買にVPSを使用するデメリットは以下の3つです。
それぞれ説明します。
VPSの月額利用料が発生する
VPSを利用する注意点の1つ目は、月額利用料金が発生することです。
そのため、トレードの収益をVPSの利用料金が上回り、収益に影響をおよぼす可能性があります。
特に初心者のトレーダーは投資資金が少ないケースが多く、あまり収益を見込めないため、利用料金の支払いが負担となることがあります。
ただし、VPSを使用して24時間のFXの自動売買を行い、適切なトレードができれば、VPSのコストに見合う利益を得ることが可能でしょう。
初期設定の難易度が高い
VPSを利用する際の2つ目の注意点は、初期設定の難易度の高さです。
例えば、VPS自体の設定やMT4のインストール、使用可能な端末による接続設定などの初期設定を行う必要があります。
ここでの注意点は、正確に設定をしなければ、正常にトレードが行われないということです。
初めてVPSを利用する方にとっては、初期設定の難易度は高いと感じられるかもしれません。
回線速度が遅くなることがある
VPSを利用する際の3つ目の注意点は、インターネットの回線速度がトレードに影響をおよぼすことです。
一部のVPSでは、混雑したネットワーク環境や遠隔地にあるサーバーを利用する場合、回線速度が遅くなることがあります。
回線速度が遅いとトレードの実行速度に悪影響をおよぼし、リアルタイムの市場変動に対応するのが難しくなる可能性があります。
回線の安定性を確保するために、回線速度が速いVPSを選択することが重要です。
FX自動売買をするためのVPSを選ぶ5つのポイント
FX自動売買をするためのVPSを選ぶポイントは、以下の5つです。
それぞれ紹介します。
OSがWindowsかどうか
FX自動売買を行うためのVPSを選ぶ際に、OSがWindowsであることを確認する必要があります。
なぜなら、FX自動売買ツールのMT4は基本的にWindowsのOSで動作するためです。
もしVPSがWindowsではないOSだった場合、FXトレード用のソフトウェアのインストールや動作に問題が生じる可能性があります。
サーバーのスペックは十分かどうか
FX自動売買のためのVPSを選ぶ際には、MT4を動作させるのにVPSのスペックが十分であるかどうかを考慮しなければなりません。
スペックが不足していた場合、MT4の動作が安定せずに取引の適切なタイミングを逃す可能性があります。
FXトレードは高速かつ安定したサーバー環境が不可欠です。
十分なCPUやメモリ、ストレージ容量を備えたVPSを選択することで、MT4が快適に動作し、高速な取引を実行できます。
回線速度が速いかどうか
VPSの回線速度は、FX自動売買の取引に大きく影響をおよぼします。
なぜなら、取引の際にはリアルタイムの市場データを取得し、注文を素早く実行する必要があるからです。
回線速度が遅いと、市場変動に対応できなくなり、取引の精度が低下します。
そのため、高速で安定した回線を提供するVPSを選択することで、適切に取引をすることができます。
運用実績の高さ
FX自動売買を始める際、VPSの運用実績は非常に重要です。
なぜなら、運用実績はVPSが安定稼働しており、多くのトレーダーから支持されていることを示すからです。
安定した稼働は、取引中に予期せぬサーバーのダウンや接続の問題を最小限に抑えるのに役立ちます。
VPSのホームページや口コミなどから、運用実績を確認すると良いでしょう。
自分の運用方針に適した価格かどうか
VPSを選択する際に、月額利用料金が自分の運用方針に適した価格かどうかを確認する必要があります。
例えば、運用資金が少額にもかかわらず、VPSの月額利用料金が高額だった場合、FXの取引によって資産を増やすことは困難です。
一方、運用資金が潤沢にあっても低スペックのVPSを利用していた場合、資産を活かした取引が十分にできない可能性があります。
VPSを検討する際には、自分の運用方針と予算に合った選択肢を見つけることが重要です。
FX自動売買におすすめなMT4対応のVPS5選の比較表
FX自動売買におすすめな、MT4対応のVPS5社を比較表にまとめました。
各VPSで、MT4を利用できる最も低価格なプランを取り上げています。
MT4対応のVPS・プラン | お名前.comデスクトップクラウド・短期お試しプラン | Xserver for Windows・2GBプラン | ConoHa for Windows Server・VPS割引きっぷ1GB | ABLENET VPS・Win1 | 使えるねっと FX専用VPS・ゴールド |
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契約期間・月額料金(税込) | 1ヶ月・2,530円 3ヶ月・2,475円 6ヶ月・2,315円 12ヶ月・2,101円 | 1ヶ月・2,200円 12ヶ月・2,090円 24ヶ月・2,035円 36ヶ月・1,980円 | 3ヶ月・1,186円 6ヶ月・1,150円 12ヶ月・1,102円 24ヶ月・1,089円 36ヶ月・1,077円 | 1ヶ月・1,694円 6ヶ月・1,513円 12ヶ月・1,392円 | 1ヶ月・7,689円 6ヶ月・7,183円 12ヶ月・6,930円 |
初期費用(税込) | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 2,200円 |
リモートデスクトップライセンス料・月額料金(税込) | 無料 | 990円 | 770円 | 1,250円 | 無料 |
OS | Windows Server 2019 | Windows Server 2022 Windows Server 2019 Windows Server 2016 | Windows Server 2022 Windows Server 2019 Windows Server 2016 | Windows Server 2022 Windows Server 2019 Windows Server 2016 | 非公表 |
メモリ容量 | 1.5GB | 2GB | 1GB | 2GB | 4GB |
ディスクタイプ・容量 | SSD・60GB | SSD・100GB | SSD・100GB | SSD・60GB HDD・100GB | SSD・100GB |
CPUコア数 | 2コア | 3コア | 2コア | 2コア | 4コア |
転送量 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 非公表 |
回線速度 | 10Gbps共用 | 10Gbps共用 | 10Gbps共用 | 200Mbps共用 | 非公表 |
プラン変更可否 | 可(アップグレードのみ) | 可 | 可 | 可 | 可(アップグレードのみ) |
サポート体制 | 電話・10:00~18:00 メール・24時間365日 | 電話・平日10:00~18:00 メール・24時間365日 チャット・平日10:00~18:00 | 電話・平日10:00~18:00 メール・24時間365日 チャット・平日10:00~18:00 | メール・24時間365日 | 電話・平日10:00~17:00 メール・24時間365日 チャット・平日10:00~19:00、休日10:00~16:00 |
FX自動売買におすすめなMT4対応のVPSは、SSDや10Gbpsのネットワークを採用しているものが多く、FX自動売買の取引を素早く行えるスペックを備えています。
一方で、VPSの月額利用料に加え、VPSに接続するためのリモートデスクトップライセンス料が必要な場合があるので、注意が必要です。
また、アップグレードのみプラン変更が可能なVPSもあります。
まずは小規模からFX自動販売を始め、取引規模の拡大に合わせてVPSのプランをアップグレードすると良いでしょう。
なお、各サーバーの料金プランの詳細については、公式ページをご覧ください。
- 公式ページ:お名前.comデスクトップクラウド
- 公式ページ:Xserver for Windows
- 公式ページ:ConoHa for Windows Server
- 公式ページ:ABLENET VPS
- 公式ページ:使えるねっと FX専用VPS
FX自動売買におすすめなMT4対応のVPS5社のそれぞれの特徴を解説
FX自動売買におすすめな、MT4対応のVPS5社の特徴は以下の通りです。
- FX自動売買に初挑戦するなら設定が簡単なお名前.comデスクトップクラウド
- とにかく高品質なVPSを求めるならXserver for Windows
- 低コストのVPSを求めるならConoHa for Windows Server
- 柔軟にプラン変更ができるABLENET VPS(エイブルネット)
- 運用実績を重視するなら使えるねっと FX専用VPS
それぞれ紹介します。
FX自動売買に初挑戦するなら設定が簡単なお名前.comデスクトップクラウド
お名前.comデスクトップクラウドは、独自ドメインの登録サービスで広く知られている、お名前.comが提供するFX自動売買専用VPSサービスです。
VPSにMT4があらかじめインストールされているため、MT4のインストールファイルの取得や初期設定など難しい操作は必要ありません。
また、初期費用やリモートデスクトップライセンス料が発生しないため、お試しで利用しやすい点も魅力です。
操作が簡単で低コストなため、初めてFX自動売買に挑戦する方におすすめのVPSです。
とにかく高品質なVPSを求めるならXserver for Windows
Xserver for Windowsは、レンタルサーバーの国内シェアNo.1を誇る『エックスサーバー』が提供するVPSです。(W3Techs 調べ)
FX取引専用のVPSではありませんが、Windows Serverを利用できるため、MT4を導入してのFX自動売買が可能です。
また公式サイトでは、他社のVPSと比較してCPUの処理速度が約2倍速く、1秒間あたりの読み込みが約1.8倍、書き込み速度が約3.7倍速いことをうたっています。
高品質な環境でFX自動売買を行いたい方におすすめのVPSです。
低コストのVPSを求めるならConoHa for Windows Server
ConoHa for Windows Serverは、低コストでFX自動売買を行えるVPSです。
月額利用料は比較したVPSの中でも低額に設定されており、月の途中で解約した場合は使用した日数分で日割り計算されるため、コストを抑えられます。
また、数クリックで簡単にサーバー構築が可能で、契約してからすぐにVPSを利用することができます。
できるだけコストを抑えてFX自動売買をしたい方におすすめのVPSです。
柔軟にプラン変更ができるABLENET VPS(エイブルネット)
ABLENET VPS(エイブルネット)は、プラン変更を柔軟に行えるのが特徴のVPSです。
Windows ServerプランからWindows以外のOSも利用できるVPSプランへの変更や、その逆の変更が可能です。
例えば、FX自動売買を中止して他のOSでVPSを利用したり、別の用途で利用していたVPSでFX自動売買を始められます。
また、CPUのコア数やメモリ、ディスクなどのリソースについても追加や削減の手続きをすることで、簡単に増減させることができます。
FX自動売買を小規模で初めて、徐々に拡大したい方におすすめのVPSです。
運用実績を重視するなら使えるねっと FX専用VPS
使えるねっと FX専用VPSは、20年以上の運用実績を誇るFX専用VPSです。
比較した5社のVPSの中でも月額利用料金は高額ですが、CPU4コア、メモリ4GBと高スペックに設定されています。
また、30日間の返金保証があり、お試しで利用することも可能です。
実績のあるVPSで安心してFX自動売買を行いたい方におすすめです。
FX自動売買におすすめなMT4対応のVPSのよくあるQ&A
- FX専用VPSとは何ですか?
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FX専用VPSとは、FX自動売買システムを稼働させるのに特化したVPSのことです。
- FXでVPSを使うメリットは何ですか?
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FXの運用にVPSを使用するメリットは、24時間運用できることや快適な環境で様々な機器から操作、確認できることなどがあります。
詳しくは、FX自動売買にVPSを使用する3つのメリットをご覧ください。
- VPSにMT4をインストールするにはどうしたらいいですか?
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MT4のインストールプログラムをダウンロードサイトからダウンロードし、VPSへコピーします。
その後、VPS上でMT4のインストールプログラムを実行すると、VPSにインストールできます。
- お名前.comのVPSの料金はいくらですか?
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月額2,530円(税込)から利用できます。
詳しくは、FX自動売買におすすめなMT4対応のVPS5社の比較表をご覧ください。
MT4を使用したFX自動売買には、高パフォーマンスで低価格なVPSを選ぶのがおすすめ(まとめ)
FX自動売買におすすめなMT4対応のVPSを選択するポイントや、VPSを利用するメリットとデメリット、VPSを提供している5社のサービスの特徴を紹介しました。
おすすめの5社は以下の通りです。
- FX自動売買に初挑戦するなら設定が簡単なお名前.comデスクトップクラウド
- とにかく高品質なVPSを求めるならXserver for Windows
- 低コストのVPSを求めるならConoHa for Windows Server
- 柔軟にプラン変更ができるABLENET VPS(エイブルネット)
- 運用実績を重視するなら使えるねっと FX専用VPS
MT4を使用したFX自動売買には、トレードの処理の速さや24時間365日稼働する安定性が求められるので、高パフォーマンスで低価格なVPSを選択することがおすすめです。
一方、プラン変更にはアップグレードしか対応していない場合もあるので、まずは小規模なプランから利用を始めるのが良いでしょう。
この記事を参考に、自分のFX自動売買の投資方針に最適なレンタルサーバーを選択してください。