専用サーバーは、1人でサーバーを丸ごと専有することができます。
そのため、他のユーザーの影響を受けずに安定した運営をすることが可能です。
専用サーバーを選ぶ際、どのサーバーを利用したら良いのかお悩みの方もいるでしょう。
本記事では、おすすめの専用サーバー5選を比較し、それぞれの特徴や共用サーバーとの違い、メリットやデメリットなどを解説します。
専用サーバーの特徴
専用サーバーは、共用サーバーやVPSなどと同じくレンタルすることが可能です。
主な専用サーバーの特徴として、以下の3つが挙げられます。
- 操作できる自由度が高い
- 高負荷に強い
- レンタルサーバーの中でも費用が高い
専用サーバーでは、OSや容量などのスペックを自分好みに変更することができます。
また、他のユーザーの影響を受けないので、高負荷に強く安定した運営が可能です。
一方で、他のレンタルサーバーと比較すると費用が高く、ランニングコストも割高になります。
以上の点を踏まえると、専用サーバーは自社のWebサイトを構築したい場合や、大規模なECサイトを運営したい場合に最適なサーバーと言えるでしょう。
専用サーバーと共用サーバーの違い
専用サーバーと共用サーバーは、主に以下の違いがあります。
サーバーの種類 | 専用サーバー | 共用サーバー |
---|---|---|
カスタマイズの自由度 | 高い | 低い |
必要料金 | 高い | 安い |
利用できる機能 | 多い | 少ない |
利用開始までの時間 | 遅い | 速い |
運用の安定性 | 高い | 低い |
管理者権限 | あり | なし |
専用サーバーは、ユーザーそれぞれが専有できるサーバーで、他のユーザーからの影響を受けません。そのため、安定した運用が可能です。
また、管理者権限があるだけでなく、自由なカスタマイズも可能で、利用できる機能が豊富にあります。
一方で共用サーバーは、提供会社がサーバーの設定などを済ませた状態から、利用を開始することが可能です。
カスタマイズできる範囲や使える機能が少ない代わりに、利用料金は専用サーバーよりも安い点が魅力です。
大規模なECサイトを安定したサーバーで運営したい場合や、自由にカスタマイズしたい場合は専用サーバーを、サーバー初心者やなるべく安く利用したい方には共用サーバーがおすすめです。
専用サーバーとVPSの違い
専用サーバーとVPSは、主に以下の違いがあります。
サーバーの種類 | 専用サーバー | VPS |
---|---|---|
カスタマイズの自由度 | 高い | 専用サーバーより低い |
必要料金 | 高い | 専用サーバーより安い |
利用できる機能 | 多い | 専用サーバーより少ない |
利用開始までの時間 | 遅い | 専用サーバーより速い |
運用の安定性 | 高い | 専用サーバーよりやや低い |
管理者権限 | あり | あり |
VPSは『仮想専用サーバー』とも呼ばれ、専用サーバーに近い使い心地で利用できます。
共用サーバーに比べると使える機能が多く、管理者権限も付与されているため、他のユーザーが絡まない部分であればカスタマイズなどを行えます。
また、利用料金も専用サーバーの10分の1程度なので、専用サーバーのような使い心地で安く利用したい場合にはVPSがおすすめです。
一方で、専用サーバーはVPSのように他のユーザーと共有する部分がありません。
レンタルサーバーの中でも特に高い安定性を誇ることから、企業向けサイトを運営する際のサーバーとして重宝されます。
カスタマイズ性の高さや安定したサイト運営を考えている場合は、専用サーバーの方が適しているでしょう。
専用サーバーのメリット・デメリット
専用サーバーの利用を検討している場合、自分に適しているかを判断するために、特徴を把握しておくことをおすすめします。
- 専用サーバーのメリット
- 専用サーバーのデメリット
専用サーバーのメリットとデメリットをそれぞれ解説します。
専用サーバーのデメリット
専用サーバーのデメリットは、主に以下の3つです。
- コストが高い
- オーバースペックになり扱いきれない
- 使用するのにある程度の知識と技術が必要
専用サーバーは自分で専有できる分、複数のユーザーと共有するサーバーよりも費用は割高です。
また、レンタルしたサーバーが、もともと必要としていたリソース以上のスペックを持っていた場合、余計な費用が生じるリスクも考えられます。
さらに、カスタマイズや設定を自由に行うためには、サーバーの仕組みや操作方法を把握していなければなりません。
そのため、共用サーバーやVPSに比べると、専用サーバーは使用する際に知識や技術が必要です。
専用サーバーのメリット
専用サーバーのメリットは、主に以下の3つです。
- 他のユーザーの影響を受けない
- スペックが高い
- OSやCPUなどを柔軟に設定できる
専用サーバーは、共用サーバーやVPSとは異なり1台のサーバーを丸ごとレンタルするため、他のユーザーの影響を受けません。
そのため、大規模なECサイトやアクセス数が多く見込めるWebサイトを運営するサーバーに適しています。
また、ハイスペックなサーバーを自由にカスタマイズできるので、自分好みのOSやCPUを設定して利用することが可能です。
専用サーバーの選び方
専用サーバーを選ぶ際は、以下のポイントを踏まえて検討してみてください。
それぞれ順番に解説します。
マネージドサーバーサービスの有無で選ぶ
マネージドサーバーサービスとは、サーバーの運用業務を専門の技術者が代行するサービスを指します。
専門的な知識や技術がなくても、マネージドサーバーサービスを活用すれば、管理や運用をするためのリソースを他の業務などに充てられるでしょう。
一方で、サービスの利用には別途費用が発生する点には要注意です。
容量で選ぶ
専用サーバーのディスク容量には、主に『Web領域』と『メール領域』の2種類があります。
Web領域は、Webサイトに関連しているデータの管理に必要な領域を指します。
一方でメール領域は、受信したメールを保管するための領域です。
専用サーバーを検討している場合、それぞれの領域を十分に満たせるほどの容量があると良いでしょう。
商品画像などを多く載せる必要がある大規模なECサイトや、社員数が多くメールをよく活用している企業ならば、ディスク容量が大きいプランを利用する必要があります。
コストで選ぶ
専用サーバーは、ハイスペックなサーバーを丸ごとレンタルするため、共用サーバーやVPSと比べるとコストが高めです。
共用サーバーの1年~数年分の費用を毎月支払う必要があり、ランニングコストがかかります。
そのため、専用サーバーのスペックと想定している利用目的をよく照らし合わせてから契約することが大切です。
最適なプランを選択すればオーバースペックになりにくく、余計な費用を支払う必要がありません。
サポート体制で選ぶ
専用サーバーは、基本的に自分で管理を行う必要があります。
そのため、いざという時には提供元のサポートを受けられる状態にしておくことが理想的です。
大抵のサーバー会社では、電話やメールでのサポートを受けられます。
また、中にはより気軽に利用できるチャット機能を設けていたり、各種作業を代行するオプションサービスを実施していたりする会社もあります。
万が一に備えてサポート体制が充実している専用サーバーを利用することが大事です。
おすすめの専用サーバー5選を比較
専用サーバーを提供している5社の中で、CPUが同じかもしくは他の項目の数値が似ているものをピックアップし、以下の表にまとめました。
サーバー名 | カゴヤ FLEX ベアメタルサーバー | さくらの専用サーバ PHY | WADAX 専用サーバー | SPPDレンタルサーバー | バルクサーバ |
---|---|---|---|---|---|
プラン名 | 1CPUモデル・Octo R6 | カスタマイズRX2530 M5 8コア 1CPU | セルフプラン・プランSSD | ベーシックプラン | Core 8 |
月額料金(税込) | 22,880円 | 30,250円 | 28,233円 | 35,200円 | 20,856円 |
初期費用(税込) | 158,400円 | 264,000円 | 154,000円 | 79,200円 | 21,0936円 |
無料お試し期間 | 2週間 | なし | 30日間 | なし | なし |
CPU | 8コア | 8コア | 8コア | Xeon | 8コア |
メモリ数 | 16GB | 32GB | 16GB | 16GB | 16GB |
ストレージの種類 | SSD | SSD | SSD | HDD | SSD |
ストレージの容量 | 480GB×2 | 480GB×2 | 480GB | 2TBx2 | 120GB |
マネージドサーバーサービス | あり(オプション) | なし | なし(別プランであり) | あり | あり(オプション) |
サポート対応 | 電話 メール | 電話 メール チャット | 電話 メール チャット | 電話 メール | 電話 メール |
月額料金は、月々2万円を超えているところが多く、初期費用に関しては15万円以上かかるところがほとんどです。
また、ストレージの種類はSSDを導入している会社が多く、SPPDレンタルサーバーのみHDDです。
ストレージの容量は、カゴヤ FLEX ベアメタルサーバーとさくらの専用サーバ PHYが大きめで、480GB×2を用意しています。
サポート対応は、さくらの専用サーバ PHYとWADAX 専用サーバーでは電話、メール、チャットが利用できます。
なお、各サーバーの料金プランの詳細については、公式ページをご覧ください。
- 公式ページ:カゴヤ FLEX ベアメタルサーバー
- 公式ページ:さくらの専用サーバ PHY
- 公式ページ:WADAX 専用サーバー
- 公式ページ:SPPDレンタルサーバー
- 公式ページ:バルクサーバ
おすすめの専用サーバー5選それぞれの特徴を解説
おすすめの専用サーバー5選の特徴を順番に解説します。
それぞれで内容が異なるため、判断材料の1つとして参考にしてみてください。
コスパの高さで選ぶならカゴヤ FLEX ベアメタルサーバー
カゴヤ FLEX ベアメタルサーバーは、ハイスペックなサーバーをお得に利用できる専用サーバーです。
1CPUモデルと2CPUモデルが選択でき、ストレージの種類はHHDとSSDのいずれかを選択できます。
1CPUのOcto R6プランであれば、月額は22,880円(税込)と比較的リーズナブルにレンタル可能です。
すぐに利用したいならさくらの専用サーバ PHY
さくらの専用サーバ PHYは、2020年の7月末にリニューアルされた専用サーバーです。
一般的に、専用サーバーを利用するためには数日ほど時間を要します。
しかし、さくらの専用サーバ PHYなら最短10分で納品が完了するので、非常にスムーズです。
また、自社社員が24時間365日体制でオンサイト保守を行っており、サポートも電話やメール、チャットで受けることができます。
万が一のトラブルに備えたい方におすすめのサーバーです。
ショッピングサイトの運営ならWADAX 専用サーバー
WADAX 専用サーバーは、国産のECサイト構築システムの『EC-CUBE』に対応しているため、ショッピングサイトの運営に最適です。
また、マネージドサーバーサービスが利用できるプランを設けているため、サイト管理などの担当者がいない場合でも安心して任せられます。
さらに、30日間無料でお試しが可能なので、まずは一度使用感を確かめてみるのも良いでしょう。
SPPDレンタルサーバーはサポート重視の専用サーバー
SPPDレンタルサーバーは、丁寧なサポートが評判の専用サーバーです。
法人向けのサービスでは標準で電話サポートに対応しており、トラブル対応からサーバー移転など、様々な要望に応えられる体系になっています。
中でも、月額料金にマネージドサーバーサービスも含まれている点は、嬉しいポイントと言えるでしょう。
小規模サービスの運営ならバルクサーバ
バルクサーバは、容量が120GBと小さめのため、小規模サービスの運営に適した専用サーバーです。
低容量な分コストは抑えられており、プランによっては月額3,696円(税込)から利用できるリーズナブルな価格設定が特徴です。
1ヶ月から気軽に試せるため、初めて専用サーバーを利用する方にも向いています。
専用サーバーに関してよくあるQ&A
共用サーバーと専用サーバーの違いは何ですか?
共用サーバーは、複数のユーザーで1台のサーバーをシェアして利用します。
低価格である反面、他のユーザーの影響を受けてしまうことがあります。
一方、専用サーバーは1人で専有でき、高負荷に強いことが特徴です。
詳しくは専用サーバーと共用サーバーの違いをご覧ください。
専用サーバーのメリットは?
さくらの専用サーバとは何ですか?
さくらの専用サーバとは、さくらインターネットが提供するホスティングサービスの1つです。
サーバーの設定を自由に変更したり、アプリケーションなどのインストールも自由に行ったりすることができます。
専用サーバーは各社で比較して自分に適したサービスを利用することが重要(まとめ)
おすすめの専用サーバー5選を比較し、それぞれの特徴や共用サーバーとの違い、メリットやデメリットなどを解説しました。
おすすめの専用サーバー5選は以下の通りです。
- コスパの高さで選ぶならカゴヤ FLEX ベアメタルサーバー
- すぐに利用したいならさくらの専用サーバ PHY
- ショッピングサイトの運営ならWADAX 専用サーバー
- SPPDレンタルサーバーはサポート重視の専用サーバー
- 小規模サービスの運営ならバルクサーバ
専用サーバーを利用する際は、主にマネージドサーバーサービスの有無、容量の大きさ、コスト面、サポート体制から検討すると良いでしょう。
本記事を参考に、自分の目的や用途に適した専用サーバーを見つけてみてください。