ゲームに最適なレンタルサーバーの利用を検討する際に、どのサーバーを利用したら良いかお悩みの方もいるでしょう。
ゲーム用のレンタルサーバーを選ぶ際は、リソースやコスト、ゲーム用のテンプレートの有無を確認することが重要です。
本記事では、ゲームに最適なレンタルサーバー5選を比較し、VPSの仕組みや選び方、自作サーバーとの違いを解説します。
VPSの仕組みとゲームのマルチプレイに必要な理由
VPSとは『Virtual Private Server』を略した名称で、別称では『仮想専用サーバー』とも呼ばれます。
サイト運営などで使用する『共用サーバー』よりも、操作の自由度が高い特徴があります。
また、ユーザーごとにCPUやメモリを割り当てられているため、他ユーザーに影響されにくい特徴があるのも魅力の1つです。
ゲームでマルチプレイをする場合は、VPSをゲーム用サーバーとして活用します。
ゲームでVPSを活用する目的は、マルチプレイのときにプレイヤー同士でゲーム内情報を共有するためです。
同じ空間や建物、NPCや時間、フィールドやプレイヤー情報などをスムーズに共有できます。
ゲーム用レンタルサーバーの選び方
ゲームで使用するレンタルサーバーを選ぶ際は、以下の3つのポイントから検討するのがおすすめです。
それぞれ順番に解説します。
リソースで選ぶ
ゲーム用のレンタルサーバーを選ぶ際は、リソースの量で判断することも1つの手です。
ここで言うリソースとは、メモリやvCPUを指します。
例えば、Minecraftでマルチプレイをする場合は、以下のメモリ数があると快適にプレイできます。
- 4人以下でプレイする場合…2GB
- 5~10人以下でプレイする場合…4GB
- 11人以上でプレイする場合…8GB
まずは小さな容量から始めて、プレイ人数に応じてプラン変更などを行ってみてください。
コストで選ぶ
レンタルサーバーの提供会社により、プラン料金がそれぞれ異なります。
ゲームのマルチプレイのために利用する場合、2~8GBのメモリのプランを利用するケースがほとんどです。
4GBプランの場合、安くて月々1,000円程度、高くても4,000円弱での利用が可能です。
料金が安いほど魅力的に思えますが、低コストである代わりに設定が難しかったり利用できるテンプレートが少なかったりする場合があります。
コストも大事ではありますが、設定のしやすさや自分のプレイしたいゲームのテンプレートが用意されているかも加味して、検討することをおすすめします。
テンプレートで選ぶ
ゲーム用レンタルサーバーを利用する場合は、自分のプレイしたいゲームのテンプレートが用意されているかを確認する必要があります。
厳密に言えば、ゲームのテンプレートがなくてもマルチプレイは可能です。
ただし、設定や操作がかなり複雑なため、一般的には簡単にゲームのマルチプレイが始められる専用のテンプレートを使用するのがおすすめです。
Minecraftに関しては、比較的テンプレートが用意されているものの、Arma 3やProject Zomboidなどのゲームは、会社によっては用意されていない場合があります。
テンプレートの対応状況は、サーバー会社の公式サイトなどに記載されているので、契約の前に確認してみてください。
ゲームに最適なレンタルサーバー5選
ゲームに最適なレンタルサーバー5選を以下の表にまとめました。
サーバー名 | エックスサーバー for Game | ConoHa for GAME | さくらのVPS | KAGOYA CLOUD VPS | AGAMES・ゲームβ |
---|---|---|---|---|---|
月額料金(税込) | 2GB:830円~ 4GB:1,700円~ 8GB:3,201円~ 16GB:7,200円~ 32GB:18,500円~ 64GB:38,000円~ | 【長期割引パス】 1GB:488円~ 2GB:493円~ 4GB:1,099円~ 8GB:1,596円~ 16GB:3,596円~ 32GB:9,246円~ 64GB:18,996円~ 【時間課金】 1GB:1.9円/時 2GB:3.7円/時 4GB:7.3円/時 8GB:14.6円/時 16GB:26.7円/時 32GB:53.3円/時 64GB:106.5円/時 | 512MB:590円~ 1GB:807円~ 2GB:1,594円~ 4GB:3,227円~ 8GB:6,454円~ 16GB:12,100円~ 32GB:24,200円~ | 1GB:550円(日額:20円) 2GB:660円(日額:24円) 2GB(3コア):979円~(日額:35円~) 4GB:1,540円~(日額:55円~) 6GB:3,300円~(日額:118円~) 8GB:7,150円~(日額:256円~) 16GB:14,300~円(日額:511円~) 32GB:26,400円(日額:943円) | 4GB:1,980円~ 8GB:2,480円~ 16GB:3,980円~ 32GB:5,980円~ |
初期費用 | なし | なし | なし | なし | なし |
vCPU | 3~24コア | 2~24コア | 1~10コア | 1~12コア | 6コア |
メモリ数 | 2~64GB | 1~64GB | 512MB~32GB | 1~32GB | 4~32GB |
ストレージの種類 | NVMe SSD | SSD | SSD | SSD | NVMe SSD |
ストレージの容量 | 50~100GB | 100GB | 25~1,600GB | 25~1,600GB | 100GB |
ゲーム用テンプレート | パルワールド Minecraft ARK :Survival Evolved Rust Valheim Terraria 7 Days to Die Project Zomboid Factorio Counter-Strike 2 Assetto Corsa Unturned Arma 3 Team Fortress 2 | パルワールド Minecraft ARK :Survival Evolved Rust Valheim Terraria 7 Days to Die Project Zomboid Factorio Counter-Strike 2 Assetto Corsa Unturned Arma 3 Team Fortress 2 | Minecraft | Minecraft パルワールド ARK :Survival Evolved Terraria | Minecraft ARK :Survival Evolved Valheim Counter-Strike 2 RUST 7 Days To Die |
サポート対応 | 電話 チャット メール | 電話 チャット メール | 電話 チャット メール | 電話 メール | メール Disord |
上記のサーバーはすべてVPSで、ゲーム専用のVPSを提供している会社もあります。
支払いは月払いが一般的ですが、時間課金など柔軟な支払い方法を用意しているレンタルサーバーもあるため、利用する頻度が少ない場合などに重宝するでしょう。
ゲーム用テンプレートの種類はサーバー会社ごとに異なるので、自分のプレイしたいゲームのテンプレートがあるか確認してみてください。
なお、各サーバーの料金プランの詳細については、下記の公式ページをご覧ください。
- 公式ページ:エックスサーバー for Game
- 公式ページ:ConoHa for GAME
- 公式ページ:さくらのVPS
- 公式ページ:KAGOYA CLOUD VPS
- 公式ページ:AGAMES・ゲームβ
ゲームに最適なレンタルサーバー5選それぞれの特徴を解説
ゲームに最適なレンタルサーバーは、以下の5つです。
それぞれの特徴を順番に解説します。
サーバー性能を重視するならエックスサーバー for Game
サーバー性能を重視するならエックスサーバー for Gameがおすすめです。
vCPUには第3世代の『AMD EPYC』を、ストレージには『NVMe SSD』を使用しているため、サクサクとした動きでゲームをプレイできます。
また、ゲームのテンプレートが豊富で、Minecraftをはじめとする14種類の中から選択することが可能です。
時期によっては、月額料金が割引になったりキャッシュバックなどのキャンペーンを行ったりすることがあるため、詳しくは公式サイトを確認してみてください。
気軽に始めるならConoHa for GAME
ConoHa for GAMEは、気軽に利用するのに最適なゲーム用サーバーです。
契約する際の初期費用は無料で、最低利用期間もありません。
そのため、ゲーム用サーバーの利用を始めるときのハードルが低いという特徴があります。
また、紹介する5つのサーバー会社の中で唯一時間課金ができるので、使用頻度があまり高くなくても料金を気にせず安心して利用できます。
ストレージの大きさで選ぶならさくらのVPS
さくらのVPSは、他のサーバー会社と比べて大きめなストレージが用意されているのが特徴です。
デフォルトでは、以下のSSD容量が利用できます。
- 512MBプラン:SSD 25GB
- 1GBプラン:SSD 50GB
- 2GBプラン:SSD 100GB
- 4GBプラン:SSD 200GB
- 8GBプラン:SSD 400GB
- 16GBプラン:SSD 800GB
- 32GBプラン:SSD 1,600GB
また、変更手数料はかかりますが、ストレージを倍にできるオプションもあり、必要に応じて手軽に容量を増やせるのも魅力です。
ただし、利用できるテンプレートはMinecraftのみなので、その他のゲームをプレイしたい場合は自力でマルチサーバーを構築する必要があります。
コストで選ぶならKAGOYA CLOUD VPS
KAGOYA CLOUD VPSは、比較的低コストで利用できるVPSです。
スペックを変更する際は、IPアドレスを変更せずにコントロールパネルから簡単に行える点が魅力の1つです。
また、支払い方法は月払いですが、1ヶ月間スペック変更を行わずに利用した場合は、月額の上限金額が適用されます。
そのため、必要最低限の料金で利用することが可能です。
ただし、ゲーム専用のVPSではないので、使用できるテンプレートは多くありません。
プレイするゲームによっては自分でマルチサーバーを構築する必要があることから、ある程度の知識を持っている方向けのVPSとも言えるでしょう。
AGAMES・ゲームβはリーズナブルにマルチサーバーを利用したい方に最適
AGAMES・ゲームβは、2019年に設立されたばかりの比較的新しいサービスです。
ゲーム用サーバーをメインに提供しており、中にはMinecraft専用のプランも用意されています。
NVMe SSDを導入していながら、最安値のプランであれば月額200円(税込)から利用できるので、コスパの高さも魅力と言えます。
また、東京と横浜にサーバーを置いており、他社にはないDiscordでのサポートを行っているのが特徴です。
レンタルサーバーと自作サーバーの違い
レンタルサーバーと自作サーバーの違いは、主に以下の3つが挙げられます。
また、それぞれの違いをおおまかにまとめると以下の通りです。
項目 | レンタルサーバー | 自作サーバー |
---|---|---|
スペック | サーバー会社によって異なる | 自分で好みに設定できる |
コスト | 月々の利用料金 | サーバー構築費用+月々の電気代やIPアドレスの維持費 |
セキュリティ | 必要に応じてサーバー会社がサポート | すべて自分で行う |
それぞれ順番に解説します。
スペックの違い
1つ目の違いに、レンタルサーバーと自作サーバーのスペックの違いが挙げられます。
レンタルサーバーは、会社ごとにメモリやvCPU、ストレージなどが異なります。
一方自作サーバーは、ある程度力を入れられるのであれば、自分の好きなスペックで構築が可能です。
ただし、構築するスキルや知識を要するため、慣れていない方はレンタルサーバーを利用する方が無難です。
コストの違い
レンタルサーバーは会社ごとに費用が異なりますが、ゲーム用として利用するのであれば、相場はおよそ1,000円〜3,500円くらいです。
一方で自作サーバーは、サーバーの構築費だけでも10万円ほどする場合が多く、別途で電気代や固定IPアドレスの維持費が月々2,000~3,000円ほどかかります。
そのため、コストをなるべく抑えたい場合は、レンタルサーバーの利用がおすすめです。
セキュリティの違い
セキュリティ対策はVPSをはじめ、あらゆるサーバーを利用するには欠かせないポイントと言えます。
レンタルサーバーは、基本的には運営元がウイルス感染やサイバー攻撃の対策を実施しており、必要に応じて電話やメールなどでサポートを行ってもらえます。
万が一の場合でも、補償やその他サポートも行ってもらえるため、安心して利用できるでしょう。
一方で自作サーバーは、自分自身ですべてのセキュリティ対策をしなければなりません。
場合によっては、自分以外のプレイヤーに迷惑をかける可能性も考えられるため、セキュリティ面に自信がない場合はレンタルサーバーの利用をおすすめします。
ゲーム用サーバーに関するよくあるQ&A
ゲーム用サーバーとは何ですか?
ゲーム用のサーバーは、マルチプレイが可能なゲームを開発する場合やゲームプレイの処理を行う場合に使用するサーバーです。
専用ゲームサーバーとも呼ばれます。
ゲームサーバーの維持費はどれくらいですか?
使用するサーバーや契約するプランにより金額は様々です。
例えば、メモリが4GBのプランであれば、おおまかに月1,000円~3,500円くらいの費用がかかります。
ゲームに適したレンタルサーバーの種類は?
ゲームでサーバーを利用する場合は、VPSが適しています。
また、サーバーによってはゲーム専用のVPSプランが用意されている場合もあります。
サーバーを自作するにはいくら費用がかかる?
サーバー本体をはじめ、周辺機器の用意やサーバー構築などをすべて自分で行うと、安くて10万円程度、高くて数百万円程度の費用が発生します。
個人で利用する場合は、費用だけで判断すると10万円前後あれば自作が可能です。
ゲーム用レンタルサーバーは自分に適したスペックやコストで選ぶことが大切(まとめ)
ゲームに最適なレンタルサーバー5選を比較し、VPSの仕組みをはじめ、選び方や自作サーバーとの違いを解説しました。
おすすめのVPS5選は以下の通りです。
- サーバー性能を重視するならエックスサーバー for Game
- 気軽に始めるならConoHa for GAME
- ストレージの大きさで選ぶならさくらのVPS
- コストで選ぶならKAGOYA CLOUD VPS
- AGAMES・ゲームβはリーズナブルにマルチサーバーを使用したい方に最適
ゲーム用のVPSを利用する場合は、リソースやコスト、ゲームのテンプレートの有無を比較して検討することが大切です。
本記事を参考に、自分の予算やプレイ人数に適したゲーム用レンタルサーバーを見つけてみてください。