WebサイトやWordPressブログ、Webサービスを運営する際は、24時間365日サーバーの管理を任せられるレンタルサーバーの利用がおすすめです。
ただし、レンタルサーバーには4つの種類があるので、仕組みやおすすめの用途が異なります。
本記事では、レンタルサーバーのメリットやデメリット、必要性やサーバーの種類・仕組みを紹介します。
記事を読むと、レンタルサーバーの基礎が理解でき、自分の環境に適したサーバーを選択できるようになるので、ぜひ最後までご覧ください。
レンタルサーバーとは?仕組みを解説
レンタルサーバーとは、レンタルサーバー提供会社が所有するサーバーを貸し出すサービスです。
レンタルサーバーの仕組みは、以下の通りです。
それぞれ紹介します。
サーバーは情報を保管、送信するもの
サーバーの主な役割は、情報の保管と送信です。
Webサイトのデータやコンテンツを保管し、ユーザーからのリクエストに応じて必要なデータを送信します。
自宅のサーバーでも、レンタルサーバーでもデータやコンテンツの保管場所は異なりますが、役割は同じです。
レンタルサーバーに欠かせないドメインは『住所』
レンタルサーバーを契約する際に設定するドメインは、サーバーがインターネット上のどこにあるのかを示す住所です。
ドメインとは、URL『https://〇〇〇.com』の『○○○.com』の部分です。
レンタルサーバーにドメインを設定することによってサーバーの住所が決まり、インターネット上からアクセスすることができるようになります。
レンタルサーバーが必要な3つの理由
レンタルサーバーが必要な理由は、以下の3点です。
それぞれ紹介します。
サイトやサービスを運営する場所が必要だから
WebサイトやWebサービスを運営する場合、サイトを開設して公開する場所(サーバー)が必要です。
自分でサーバーを構築したり、レンタルサーバーを利用してサーバーを構築してもらうことで、Webサイトやサービスの運営ができます。
サーバーを利用すれば、インターネット上で自分のWebサイトやサービスにアクセスすることが可能です。
24時間365日稼働する環境が必要だから
ブログなどWebサイトを運営する場合、アクセス数を増やすために24時間365日アクセスできるようにする必要があります。
なぜなら、アクセス数を増やすことがブログやWebサイトの成長と発展につながるからです。
多くのレンタルサーバーは24時間365日稼働していて、不具合が迅速に発見できるように監視されています。
レンタルサーバーを利用することで、常にアクセスできるWebサイトを簡単に運営できます。
自宅でサーバーを運用する難易度が高いから
自宅でサーバーを運用するには、サーバーを構築するための専門的な知識やマシンの購入が必要です。
また、OSのアップデートやストレージなどのリソース管理や対応まで自分で行わなければなりません。
経済的にも労力的にも負担が大きいため、自宅でサーバーを運用するのは難易度が高いと言えます。
レンタルサーバーの使い道3選
レンタルサーバーの主な使い道は、以下の3点です。
それぞれ紹介します。
ブログを運営する
レンタルサーバーの代表的な使い道の1つに、ブログの運営が挙げられます。
レンタルサーバーを利用することで、簡単かつ安価にブログを公開するためのサーバーを構築できます。
また、WordPressなどのCMS(コンテンツ管理システム)に対応したレンタルサーバーであれば、柔軟にブログをカスタマイズすることが可能です。
ECサイトを運営する
レンタルサーバーを利用して、電子商取引(EC)サイトを運営することができます。
ECサイトを通じて、商品やサービスをオンラインで販売することが可能です。
ECサイトではクレジットカード情報などの重要な個人情報を扱うため、必要なセキュリティ機能がサーバーに備わっているかを確認する必要があります。
レンタルサーバーを利用すれば、セキュリティ機能の導入やサーバーの監視をレンタルサーバー提供会社に任せられるので、ECサイトの運営におすすめです。
Webサービスを運営する
Webサービスはオンライン上で提供されるアプリケーションや機能です。
例えば、オンラインストレージ、プロジェクト管理ツール、クラウドソフトウェアなどがあります。
これらのサービスをユーザーに提供するための基盤として、レンタルサーバーを利用できます。
レンタルサーバーは、安定性や拡張性が求められるWebサービスの運営におすすめです。
レンタルサーバーの3つのメリット
レンタルサーバーのメリットは、以下の3点です。
それぞれ紹介します。
ハードウェアの管理を任せられる
サーバーは、WindowsなどのOSの定期的なアップデートや、ハードディスクなどのメンテナンスが必要です。
レンタルサーバーを利用すると、OSなどのハードウェアの管理をレンタルサーバー提供会社に任せられます。
初心者の方でも専門知識を必要とせず、レンタルサーバー提供会社に管理を任せられる点は、メリットと言えます。
省スペース、省エネが可能
レンタルサーバーは、レンタルサーバー提供会社が保有するデータセンター内のサーバーにアクセスして利用します。
そのため、サーバーのマシンを置くスペースや稼働するための電力が不要です。
レンタルサーバーを利用することで、省スペース、省エネを実現できます。
サーバーの運営費用を抑えられる
レンタルサーバーは初期投資や運用費用を低く抑えることができます。
自分でサーバーを構築する場合、サーバーを購入する費用やOSのライセンス料など数十万円の初期投資とメンテナンスなどの維持費が必要です。
一方、レンタルサーバーは初期費用が無料のものも多く、月額利用料は数千円と費用を抑えることができます。
レンタルサーバーの3つのデメリット
レンタルサーバーのデメリットは、以下の3点です。
それぞれ紹介します。
レンタルサーバーの利用料が発生する
レンタルサーバーの利用には、月額や年額の利用料金が発生するのが一般的です。
また、ディスク容量やセキュリティ機能が充実した上位プランを選択すると、レンタルサーバーの利用料は高額になります。
無料のレンタルサーバーも存在するものの機能制限が多く、本格的なビジネスや大規模なプロジェクトでの利用には不向きな仕様です。
レンタルサーバーのサービス変更の影響を受ける
レンタルサーバー提供会社がサーバーの仕様を変更した場合、運用しているWebサイトやWebサービスに影響が出ることがあります。
例えば、レンタルサーバーのサービス提供が終了する場合、他のレンタルサーバーにデータを移管しなければなりません。
レンタルサーバー提供会社の方針に影響される点は、デメリットと言えます。
スペックの変更が柔軟にできない
利用するレンタルサーバーによっては、柔軟にプラン変更ができない場合があります。
プラン契約後にサーバーのスペックが必要以上に高くてコストがかかると感じても、現在契約しているプランより下位のプランには変更できなかったり、新たに手続きが必要になったりすることもあります。
まずは下位プランから契約してみて、WebサイトやWebサービスの発展にあわせて徐々にプランのスペックを上げていくのがおすすめです。
レンタルサーバーの種類と比較表
レンタルサーバーの種類は、以下の4つです。
- 共用サーバー
- 専用サーバー
- VPS(仮想専用サーバー)
- クラウドサーバー
それぞれの特徴を比較表にまとめました。
レンタルサーバー | 共用サーバー | 専用サーバー | VPS(仮想専用サーバー) | クラウドサーバー |
---|---|---|---|---|
初期費用 | 無料の場合が多い | 数千~数十万円 | 無料の場合が多い | 無料の場合が多い |
月額利用料 | 安い | 高い | 中程度 | サービスの利用料によって変動する |
利用の難易度 | 低い | 高い | 高い | 高い |
拡張性・柔軟性 | 低い | 高い | 中程度 | 高い |
性能 | 低い | 高い | 高い | 高い |
用途 | ブログやWebサイトの運用 | WebサービスやECサイトの運用 | ゲームサーバーの運用 | アプリやゲーム、Webサービスの運用 |
共用サーバーは利用料が安価で、操作や設定の難易度も低いため、初めてレンタルサーバーを契約する方におすすめです。
一方、専用サーバーやVPS、クラウドサーバーはサーバー運用の専門知識が必要になるため、各サーバーの運用方法を学習する必要があります。
また、クラウドサーバーは利用する機能やデータ容量などによって利用料が変動するので、注意が必要です。
4種類のレンタルサーバーの特徴を解説
レンタルサーバーの種類は、以下の4種類です。
- 共用サーバー:1つの物理サーバーを複数人で利用する
- 専用サーバー:1つの物理サーバーを独占して使う
- VPS(仮想専用サーバー):個人に割り当てられた仮想サーバー
- クラウドサーバー:高い柔軟性と拡張性を持つ仮想サーバー
それぞれ紹介します。
共用サーバー:1つの物理サーバーを複数人で利用する
共用サーバーは、1つの物理サーバーを複数のユーザーが共有して利用する形態のレンタルサーバーです。
サーバーを共有することによって利用料を安く抑えられ、初めてレンタルサーバーを利用する方でも手軽に利用できます。
一方で、他のユーザーとCPUやメモリなどのリソースを共有するため、他のユーザーのWebサイトにアクセスが集中すると、自分のWebサイトにアクセスしにくくなるなどの影響を受けることがあります。
専用サーバー:1つの物理サーバーを独占して使う
専用サーバーは、1つの物理サーバーを個別に利用する形態のレンタルサーバーです。
利用者はサーバー全体のリソースを独占でき、他のユーザーの利用状況に影響されません。
そのため、常に高いパフォーマンスが期待できます。
ただし、1つの物理サーバーを専有する分、費用が高くなる傾向があるため注意が必要です。
VPS(仮想専用サーバー):個人に割り当てられた仮想サーバー
VPS(仮想専用サーバー)は、1つの物理サーバーを仮想的に複数の独立したサーバーに分割し、各ユーザーに割り当てる形態のレンタルサーバーです。
VPSは、1つの物理サーバーを共有するという点で共用サーバーと同じですが、割り当てられたサーバーは独立しており、他のユーザーの影響を受けません。
しかし、他のユーザーとリソースを共有するため、大規模なプロジェクトには向かないことがあります。
クラウドサーバー:高い柔軟性と拡張性を持つ仮想サーバー
クラウドサーバーは仮想化技術を活用し、複数の物理サーバーに分散してサービスを提供しているレンタルサーバーです。
クラウドサーバーに用意された様々な機能を組みあわせて利用できるため、柔軟性や拡張性の高さが特徴です。
ただし、送受信するデータ量やディスク容量などの利用量に応じて料金が発生することがあります。
レンタルサーバーを選択する際のポイント3選
レンタルサーバーを選択する際のポイントは、以下の3点です。
それぞれ紹介します。
①価格が安いかどうか
レンタルサーバーを選ぶ際は、月額利用料や初期費用がどれくらいかかるのかを把握しておかなければなりません。
各社レンタルサーバーでは、様々なプランが提供されています。
例えば、初めてのWebサイト構築ではコストを抑えつつ、必要な機能を十分に利用できるリーズナブルなプランを選択することをおすすめします。
継続的にレンタルサーバーを利用する場合、目的に適した機能を備え、より低価格なレンタルサーバーを選ぶことが重要です。
②必要なセキュリティ機能が備わっているかどうか
レンタルサーバーの用途によって、必要なセキュリティ機能が異なります。
例えば、ブログやWebサイトを運営するなら、不正アクセスを防ぐためにWAFが必要です。
一方、企業ホームページを運営するなら、Web改ざん検知機能があると安心です。
その他、SSL証明書やDDoS攻撃対策など、必要な機能が備わっているか確認するようにしてみてください。
③WordPressが利用できるかどうか
WordPressはWebサイト構築に広く利用されるCMSです。
WordPressでブログやWebサイトを構築する場合、レンタルサーバーがWordPressに対応しているかどうかの確認が必要です。
また、『WordPress簡単インストール』といった機能が備わっていれば、より早く簡単にブログやWebサイトを立ち上げることができます。
ブログやWebサイトの構築や管理を容易にするために、WordPressに対応しているレンタルサーバーを検討することが重要です。
レンタルサーバーのよくあるQ&A
- レンタルサーバーは何のために必要ですか?
-
レンタルサーバーは、インターネット上で様々な情報の発信やサービスの提供をするために必要です。
サーバーを利用することで、インターネット上にデータを保管し、送受信できるようになります。
詳しくは、レンタルサーバーとは?仕組みを解説をご覧ください。
- レンタルサーバーのメリットは何ですか?
-
レンタルサーバーのメリットは、ハードウェアの管理を任せられることや省スペース、省エネが可能なこと、サーバーの運営費用を抑えられることがあります。
詳しくは、レンタルサーバーの3つのメリットをご覧ください。
- レンタルサーバーのデメリットは何ですか?
-
レンタルサーバーのデメリットは、レンタルサーバーの利用料が発生することや、レンタルサーバーのサービス変更の影響を受けること、環境構築の難易度が高い場合があるなどがあります。
詳しくは、レンタルサーバーの3つのデメリットをご覧ください。
- レンタルサーバーの費用はどのくらいですか?
-
レンタルサーバーの種類によって異なります。
例えば、共用サーバーであれば月額1,000~10,000円程度で利用することが可能です。
ストレージやメモリ容量などが大きな上位プランを選択すると、費用が高くなります。
- レンタルサーバーの特徴は何ですか?
-
レンタルサーバーには、『共用レンタルサーバー』『専用レンタルサーバー』『VPS』『クラウドサーバー』の4種類があります。
それぞれの特徴は、4種類のレンタルサーバーの特徴を解説をご覧ください。
レンタルサーバーは目的や費用、運営の難易度を考慮して選択することが重要(まとめ)
レンタルサーバーのメリット、デメリットや必要性、レンタルサーバーの種類ごとの特徴を紹介しました。
メリットは、レンタルサーバーを利用することで、サーバーの管理の手間を省いたり、運用の費用を削減できることです。
一方、デメリットは利用料がかかることや、レンタルサーバーのサービス変更の影響を受けること、スペックの変更が柔軟にできないことが挙げられます。
また、レンタルサーバーの種類と特徴は以下の通りです。
- 共用サーバー:1つの物理サーバーを複数人で利用する
- 専用サーバー:1つの物理サーバーを独占して使う
- VPS(仮想専用サーバー):個人に割り当てられた仮想サーバー
- クラウドサーバー:高い柔軟性と拡張性を持つ仮想サーバー
レンタルサーバーの種類によって費用や用途が異なるので、自分の目的や予算、運営の難易度を考慮して選択する必要があります。
本記事を参考に、自分の用途や予算に適したレンタルサーバーを選択してください。