電子書籍の基礎知識

電子書籍はサービス終了したら読めない?対応事例一覧と最善の対策方法

電子書籍サービス終了

紙の本のように荷物にならず場所を選ばない便利な電子書籍ですが、「サービスが終了したらどうなるの?」と不安に感じる方もいるのではないでしょうか。

電子書籍のサービスが終了した場合、購入した本はどうなるのか気になっているあなたのために、サービス終了した各社の対応事例をまとめました。

電子書籍ストアのサービス終了問題に巻き込まれないための対策方法もあわせてお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

電子書籍ストアがサービスを終了した場合、本は読めなくなる?

電子書籍ストアがサービスを終了した場合、購入した本を継続して読めるかどうかは各会社の対応によって異なります。

お金を払って購入したものなのに、なぜ本を読めなくなるのか疑問に感じられる方もいるでしょう。

実は、電子書籍サービスの仕組みは紙の書籍と同じではありません。

購入すれば自分の所有物として手元に残る紙の本とは違い、電子書籍は閲覧権が金銭の対価として付与される仕組みです。

そのため、閲覧権があってもサービス終了により、ストアの電子書籍自体がなくなると読めなくなるため、過去にはサービス終了に伴い問題が発生しました。

電子書籍ストアのサービスを終了する際の各社の対応

電子書籍ストアのサービスが終了する際の各社の対応は、大まかに3つに分けられます。

  1. 返金
  2. 他サイトへの引き継ぎ
  3. ダウンロードしたものは終了後も閲覧可能

それぞれ3つのケースがどのような対応かまとめました。

返金

返金は、ポイントなど何かしら代用できる形で返金される対応です。

ただし、ポイントを利用することがないユーザーにとっては不満が残ります。

他サイトへの引き継ぎ

企業が所有する他のサイトへ移行して閲覧することが可能であるものの、一部引き継ぎできない電子書籍もあります。

過去の事例では、ポイントによる返金とあわせて、他サイトへの引き継ぎを行うケースもありました。

サービス終了後もダウンロードした書籍は閲覧可能

アプリを誤って消したり、端末が故障したり、OSがアップデートされたりした場合は閲覧不可能になる可能性があります。

サービス終了後もダウンロードした書籍を閲覧可能の状態で保存しておきつつ、ポイント返金にもあわせて対応する事例もありました。

電子書籍サービス終了時の各社の対応事例一覧

先ほど紹介した3つの対応をもとに、電子書籍サービスを終了した会社ごとの具体的な対応事例を見ていきましょう。

どのような対応をしたのかケースごとにまとめて紹介します。

ポイント返金で対応した会社

サービス名(運営会社) サービス終了日
エルパカBOOKS(ローソン) 2014年2月24日
Digital e-hon(トーハン) 2018年4月27日

エルパカBOOKSは、購入した書籍の全額相当をPontaポイントで返金、完全撤退のためサービス終了後の閲覧は不可の対応でした。

Digital e-honは、一部を除き、購入時相当額分をDigital e-honポイントで返金しました。

Digital e-honポイントは、トーハンが運営している『全国書店ネットワークe-hon』または、KADOKAWA直営の『BOOK☆WALKER』で使用可能でした。

全額返金やポイントなどによる返金で対応した会社

サービス名(運営会社) サービス終了日
Microsoft Edge(マイクロソフト社) 2019年年4月2日(米国時間)

Microsoft Edgeはサービス終了の際に、購入分をMicrosoftアカウントへ全額返金して対応しました。

書籍に註釈やマーカーなどの挿入があれば、データが消去されてしまうお詫びとして追加で約2,800円相当のクーポンをMicrosoftアカウントに進呈しています。

完全撤退のため、サービス終了後の閲覧は不可でした。

ダウンロードにより閲覧可能にして対応した会社

サービス名(運営会社) サービス終了日
ダイヤモンドブックス(ダイヤモンド社) 2016年5月31日
本よみうり堂デジタル(読売新聞社) 2017年9月26日
BookGate(廣済堂) 2015年8月31日
TOP BOOKS(NEC BIGLOBE) 2013年9月26日
  • ダイヤモンドブックス
  • 本よみうり堂デジタル
  • BookGate

は、3社共に他サイトへの引き継ぎ、返金、ポイント還元はなく、アプリをダウンロードした状態であれば購入した書籍が閲覧できる状態にすることで対応しました。

TOP BOOKSについては、他サイトへの引き継ぎや返金に関しての対応が確認できず不明です。

サービスの引き継ぎで対応した会社

サービス名(運営会社) サービス終了日
ポンパレeブックストア(リクルート) 2018年3月1日

ポンパレeブックストアは、購入済の書籍や保有コインを『スマートブックストア』へ引き継ぎました。

しかし、引き継ぎをしたサイトはPC非対応のため、スマホやタブレットのみで閲覧可能となりました。

ポイント返金と他サイトへの引き継ぎで対応した会社

サービス名(運営会社) サービス終了日
TSUTAYA.com eBOOKS(TSUTAYA) 2014年12月31日

TSUTAYA.com eBOOKSは、『BookLive!』への引き継ぎが行われ、一部引き継ぎできない電子書籍については、Tポイントで購入金額分を返金しました。

ポイント返金とダウンロード書籍の閲覧可能で対応した会社

サービス名(運営会社) サービス終了日
地球書店(NTTソルマール) 2014年3月31日
PSP向けコミック配信(ソニー・コンピューターエンターテイメント) 2012年12月31日

地球書店は、購入した全額分は同社運営の『コミックシーモア』のポイントで返金しました。

また、購入済の書籍はアプリでダウンロードすることでサービス終了も閲覧可能という対応でした。

PSP向けコミック配信は、詳細な金額は不明ですが、購入額に応じてソニーが運営している『Reader Store』で利用できるクーポンを進呈しています。

また、購入済の書籍はダウンロードにより閲覧可能という対応でした。

ポイント返金と他サイトへの引き継ぎ、ダウンロードで閲覧可能の対応をした会社

サービス名(運営会社) サービス終了日
BOOKsV(富士通) 2015年9月29日
Raboo(楽天) 2013年3月31日

BOOKsVは、購入累計金額相当分を、ジュンク堂、丸善、文教堂と連携をしている電子書籍サービス『honto』で利用できるポイントとして返金しました。

また、購入済の書籍は閲覧可能の対応を取りました。

Rabooは、購入金額の10%分と、利用者への楽天ポイント200ポイントを付与し、『Kobo』へのサービス移行支援プログラムを提供しました。

業務提携により合併し共同運営となった事例

サービス名(運営会社) サービス終了日
eBookJapan(イーブックイニシアティブジャパン) 2020年5月26日
Yahoo!ブックストア(ヤフー) 2019年3月28日

eBookJapanとYahoo!ブックストアは、イーブックイニシアティブジャパンとヤフーの業務提携により『ebookjapan』へと合併する形が取られました。

Yahoo!ブックストア利用者は、購入済の書籍、クレジットカード決済の登録情報、Tポイントなどが『ebookjapan』へ引き継がれました。

対応を変更した事例

サービス名(運営会社) サービス終了日
ヤマダイーブック(SmartEbook.com/ヤマダ電機が委託) 2014年7月31日

2014年5月末に、ヤマダ電機は電子書籍サイトのヤマダイーブックを終了すると共に同年の8月から新たな電子書籍サービスを始めることを発表しました。

しかし、その内容は、返金不可、終了後に購入した書籍は閲覧不可、引き継ぎも不可という救済措置が一切取られない衝撃的なものだったため、ユーザーからの強い批判が起きネット上などで炎上する騒ぎになりました。

この炎上を受け、ヤマダ電気は同日中に対応を一転し、謝罪します。

そして、これまで購入した書籍は新サービスに移行後も閲覧を可能とし、利用しないユーザーには残額ポイント分をヤマダポイントに付与する対策に切り替えると発表しました。

現在は『やまだ書店』というサイトに切り替わっています。

サービスが終了しない安全な電子書籍サイトの見極め方は?

競合が減り、電子書籍サービスの業界の再編は、一度落ち着いたものの、電子書籍を利用するなら、サービスが終了しない安全なサイトを選びたいところです。

数多くのサービスから選ぶのは悩ましいところですが、基準としては、

  1. 運営会社が大企業であること
  2. 運営実績があること
  3. 品揃えが豊富であること

で判断する必要があります。

ビジネスとして利益がしっかり出ていないと、サービスを継続するのは難しいため、サービスを拡大しているのかなども1つの視点といえるでしょう。

もちろん、これらの基準は100%ではなく、たとえ有名企業が運営していたとしても、事業の再編で電子書籍サービスを手放す可能性もゼロではありません。

しかしながら、安全性を判断するのであれば母体となる企業の情報をチェックしておくことは重要といえます。

サービス終了の可能性が低い電子書籍サイトはどこ?

数ある電子書籍サイトの中でも、サービス終了の可能性が低いと考えられるのが、

です。

母体となる企業の強さだけでなく、豊富な品揃え、還元サービス提供、再編時の競合吸収など運営実績があり、利用者数も多いです。

それぞれの電子書籍サービスについて詳しくお伝えします。

Kindle

世界でもトップ5に入る大企業のAmazonが運営しており、公開作品数は600万冊以上に昇り、利用者数も多いです。

オールジャンルに対応し、月額980円(税込)のKindle Unlimitedでは、和書は12万冊以上、洋書は120万冊以上、全体で200万冊(目視確認では50万冊)以上が読み放題です。

ジャンルを問わず色々な本が読みたいという方におすすめの電子書籍サービスです。

Kindleで電子書籍を探す

公式サイト;https://amazon.co.jp/kindle/

楽天Kobo

楽天Koboは品揃えが400万冊以上、オールジャンルに対応している国内最大級の電子書籍ストアです。

楽天ポイントを貯めて使えるメリットがあり、特に日本の書籍を楽しみたいという方におすすめです。

楽天Koboで電子書籍を探す

公式サイト:https://books.rakuten.co.jp/e-book/

ebookjapan

ebookjapanは、品揃えが85万冊以上で漫画に特化している電子書籍ストアです。

合併した事例でお伝えの通り、ヤフーとイーブックイニシアティブジャパンが運営しており、再編の波を乗り越えているため、安心感があります。

キャンペーンによる還元が豊富で、PayPayユーザーやTポイントを貯めている方には恩恵が大きいサービスといえます。

漫画・コミックをお得に読みたい方、PayPayユーザーの方におすすめです。

ebookjapanで電子書籍を探す

公式サイト:https://ebookjapan.yahoo.co.jp/

BookLive!

BookLive!は、漫画を中心に幅広いジャンルの本を取り扱っている電子書籍ストアです。

凸版印刷グループの会社であり、東芝や日本電気の出資を受けているため、母体に問題はないと考えられるでしょう。

品揃えは110万冊以上で、ビジネスジャンルも多めに揃えられています。

また、無料で読める漫画と割引クーポンが豊富で、激安セールを行うことがあるため、費用を抑えて購入できるメリットがあります。

BookLive!で電子書籍を探す

公式サイト:https://booklive.jp/

honto

hontoは、電子書籍、本の通販、実店舗でサービスを展開しているハイブリッド書店です。

運営会社は大日本印刷であり、過去、業界再編時にサービスを吸収してきた背景があるため、安心して利用できると考えられます。

品揃えは70万冊以上で、小説、漫画、ビジネス書など幅広いジャンルに対応しています。

実店舗や紙の本の通販の選択肢もあるため、電子書籍だけでなく、シーンにあわせて紙の本と使い分けをしたい方におすすめです。

hontoで電子書籍を探す

公式サイト:https://honto.jp/ebook.html

まとめ

電子書籍サービスが終了した場合の対応事例や、安全性が比較的高いサイトの見極め方、具体的な電子書籍サイトについて紹介しました。

各社によってサービス終了後の対応は様々ですが、ほとんどの場合は他サイトへの引き継ぎか、端末に購入した書籍を残し閲覧できるようになっています。

しかし、サイトが閉鎖されると、購入した書籍が手元に残らなかったり、新しいサイトに本を移行する手間が発生し膨大な時間が奪われたりするデメリットがあります。

業界の再編は一度終わりを迎えているものの、再度同様のことがあった際にリスクを取りたくない方は、運営母体が安定しているサービスを選びましょう。

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