「電子書籍を読むならiPadと電子書籍リーダーのどっちがいいの?」と思っている方に向けて、それぞれの違いやメリット・デメリットについてまとめました。
結論からお伝えすると、iPadはSNSや動画配信サービスなどの複数のサービスを利用しながら電子書籍が読みたい方におすすめです。
一方、電子書籍リーダーは集中して電子書籍を楽しみたい方や、ブルーライトカットなどの機能を使用して快適な環境を整えたい方におすすめです。
この記事では、iPadとKindle、楽天Koboを比較し、それぞれがおすすめな方の特徴について解説していきます。
iPadで電子書籍を読むメリット
iPadで電子書籍を読むメリットは、以下の通りです。
それぞれのメリットを解説します。
大画面で本や漫画が読める
iPadはスマホや電子書籍リーダーと比べて画面が大きいため、大画面で快適に電子書籍が楽しめます。
- iPad…8.3〜12.9インチ
- iPhone…4.7〜6.7インチ
- Kindle…6〜10.2インチ
- 楽天Kobo…6〜10.3インチ
大きい文字で電子書籍を読みたい方や、迫力のあるイラストを大画面で楽しみたい方にiPadは最適です。
複数の電子書籍サービスを1台で同時利用できる
iPadは電子書籍アプリをダウンロードしたり、ブラウザからログインすれば複数のサービスを1台で同時に利用できます。
電子書籍リーダーの場合、KindleであればAmazon、楽天Koboであれば楽天で購入した電子書籍しか利用できません。
複数の電子書籍サービスや漫画アプリを併用したい方は、アプリをダウンロードして利用できるiPadが向いています。
カラー表示に対応している
iPadはカラー表示ができるため、カラー漫画、画像やデザインの多い雑誌や写真集、挿絵の含まれた書籍を読むのに適しています。
Kindleや楽天Koboなどの電子書籍リーダーは、一部の機種のみカラーに対応しており、基本的にはモノクロで表示されます。
カラーで電子書籍を読みたい方は、iPadがおすすめです。
わからない箇所をすぐに検索できる
iPadは、辞書アプリや翻訳アプリ、ブラウザなどが利用できるため、読書中に分からない言葉や意味をすぐに調べられます。
電子書籍リーダーにも辞書・Wikipediaの検索機能が搭載されているものの、ブラウザ検索ができないため、細かいリサーチには不向きです。
参考書やビジネス本で勉強する際に、効率よく辞書や検索機能を活用したい方は、iPadの利用がおすすめです。
ブラウザ閲覧ができる
iPadはブラウザからアクセスできるため、購入した電子書籍やサンプルの閲覧が可能です。
電子書籍リーダーの場合、サンプルでもダウンロードしなければ読めないため、不便に感じる可能性があります。
作品の購入を検討している際は、電子書籍リーダーよりもiPadの方が簡単に閲覧できるため、利用しやすいでしょう。
手書きメモを残して保存できる
iPadは、スクリーンショット機能で手書きメモを残して保存できます。
スクリーンショットした画像を『写真』アプリから編集を選択し、タッチペンを利用して文字やイラストを手書きするだけで手書きメモの完成です。
Kindleや楽天Koboなどの電子書籍リーダーも『手書き入力機能』を搭載していますが、一部のモデルに限られるため、注意が必要です。
他のApple製品と連動できる
iPadは他のApple製品との互換性が高く、iPhoneやMacBookを利用している方は幅広い活用方法があります。
読んだページ数が連動される『ページ引き継ぎ機能』を活用すれば、電車ではiPhone、職場ではMacBook、自宅ではiPadのように使い分けが可能です。
スクリーンショットで保存した手書きメモの写真も『エアドロップ』や『クラウド共有』すれば、簡単に移行できます。
Apple製品を頻繁に利用する方は、それぞれのデバイスを連動させて有効活用しましょう。
iPadで電子書籍を読むデメリット
iPadで電子書籍を読むデメリットは、以下の通りです。
それぞれのデメリットについて解説します。
iPadはデバイスの価格が高い
iPadは電子書籍リーダーと比べてデバイスの価格が高く、最安値で比較しても約6倍の差があります。
- iPad(第6世代)…78,800円(税込)
- Kindle…12,980円(税込)
- Kobo Nia…10,978円(税込)
iPadは、電子書籍を読む以外に動画視聴やゲームなど様々なサービスが併用可能なため、利便性の高さがメリットです。
利用頻度や利用目的を加味したうえで、iPadの需要がある場合は購入を検討しましょう。
持ち運びには大きさと重さが不便に感じる
iPadはサイズが大きく重量もあるため、持ち運びには不向きです。
「読書の習慣をつけたい」「隙間時間に漫画を読みたい」と考えている方は、コンパクトさに欠けるiPadは不便に感じるでしょう。
自宅で利用する分には不便さはないため、どのようなシチュエーションで電子書籍を利用するか想定してみましょう。
ブルーライトカットがされない
iPadのディスプレイは、スマホやPCと同様にブルーライトを発するため、眼球疲労や睡眠障害などの悪影響が懸念されています。
一方、電子書籍リーダーはブルーライトカット機能があるため、長時間の読書でも疲れづらい仕様です。
iPadで電子書籍を読む場合、定期的に休憩を挟んだり、ブルーライトを軽減する『Night Shift』機能を有効にするなど対策を取りましょう。
明るい場所ではディスプレイ反射しやすい
iPadのディスプレイは光を反射しやすいため、日差しの下での読書には不向きです。
一方、電子書籍リーダーは日差しの下でも光を反射しない仕様のため、周りの環境を気にせず快適に読書を楽しめます。
iPadの反射が気になる場合は、反射防止コーティングがされたモデルを購入したり、反射抑制のアンチグレアフィルムを貼るなど工夫しましょう。
頻繁に充電が必要
iPadは電子書籍リーダーと比べて、頻繁に充電しなければバッテリーが切れてしまいます。
電子書籍リーダーは1回の充電で最大数週間利用できるのに対して、iPadは1回の充電で約10時間が目安です。
旅行などに持って行くことを想定する場合、iPadより電子書籍リーダーの方が充電器の持ち運びが不要で手間がかからず便利です。
SNSやゲームアプリなどの誘惑が多い
iPadは、複数の電子書籍サービスが利用できるほか、SNSやゲーム、動画配信サービスなど多種多様なアプリを同時に利用できます。
メリットとして捉えられる一方で、読書中にSNSの通知やアプリのアイコンが見えると、読書に集中できない可能性があります。
読書に集中したい場合は、アプリ通知をOFFにするなどの工夫が必要です。
紙の質感は感じられない
電子書籍リーダーは紙の質感を重視したディスプレイですが、iPadは読書に特化していないため”紙っぽさ”を感じられません。
『電子書籍よりも紙の書籍派』の方は、読み心地を重視する傾向にあるため、iPadでは違和感があって快適に読めないとの声も寄せられています。
電子書籍の多くは『サンプル』を配信しているため、まずはお試しで読んでみてiPadの使い心地を確認してみましょう。
iPadとKindle、楽天Koboの違いを比較
iPadとKindle、楽天Koboの違いをまとめた表は、以下の通りです。
端末名 | iPad | Kindle | 楽天Kobo |
特徴 |
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価格(税込) | 78,800円〜348,800円 | 12,980円〜59,980円 | 10,978円〜52,800円 |
ディスプレイ |
| E-inkディスプレイ |
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サイズ | 8.3〜12.9インチ | 6〜10.2インチ | 6〜10.3インチ |
重さ | 293g〜682g | 158〜433g | 172〜386g |
内蔵メモリーの容量 | 64GB〜2TB | 8〜32GB | 8〜32GB |
防水機能 | × | ◯ | ◯ |
特徴的な機能 |
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各デバイスごとの基本概要をまとめたうえで、それぞれのデバイスがおすすめな方の特徴を解説します。
iPadがおすすめな方の特徴
iPadがおすすめな方の特徴は、以下の通りです。
- 複数の電子書籍サービスを1台で併用したい
- 雑誌や写真集などカラー表示の書籍を読みたい
- iPhoneやMacBookなどApple製品を利用している
- 内蔵メモリーの容量は大きい方が良い
- 大画面で本や漫画を読みたい
iPadはアプリをダウンロードすれば、複数のサービスを同時に利用できるのが最大の魅力です。
SNSや動画配信サービス、ゲームなどの電子書籍以外のサービスも楽しめます。
カラー表示もできるため、写真集やイラストなどを迫力のある大画面で見たい方にもおすすめです。
Kindleがおすすめな方の特徴
Kindleがおすすめな方の特徴は、以下の通りです。
- Amazonを頻繁に利用する
- Kindle Unlimitedの利用を検討している
- デバイスの軽さを重視する
- ブルーライトを気にせず読書を楽しみたい
- こまめに充電する手間を省きたい
- 紙の質感を楽しみたい
Kindleは読書に特化したデバイスのため、ブルーライトカットやバッテリーの持続性など、快適に読書を読むための機能が充実しています。
Amazonのプライム会員であれば電子書籍を購入するたびにポイントが付与されたり、ポイントで電子書籍を購入できます。
さらに『Kindle Unlimited』を利用すれば、月額980円(税込)で200万冊以上の書籍が電子書籍リーダーで読み放題になりお得です。
楽天Koboがおすすめな方の特徴
楽天Koboがおすすめな方の特徴は、以下の通りです。
- 楽天を頻繁に利用する
- 安価に電子書籍が読めるデバイスを購入したい
- ブルーライトを気にせず読書を楽しみたい
- こまめに充電する手間を省きたい
- 紙の質感を楽しみたい
楽天Koboは、Kindle同様に読書に特化したデバイスのため、ブルーライトカットやバッテリーの持続性など機能性の高さは申し分ありません。
さらに、最安値のモデルであればKindleよりも約2,000円安く購入できるため、安さを重視する方におすすめです。
楽天会員であれば電子書籍を購入するたびにポイントが付与されたり、貯まったポイントで電子書籍の購入ができます。
iPadユーザーにおすすめの電子書籍サービス6選
iPadユーザーにおすすめの電子書籍サービスは、以下の通りです。
どの電子書籍サービスも漫画や雑誌をメインに配信しているため、カラー表示や大画面に対応しているiPadユーザーにおすすめです。
それぞれの電子書籍サービスについて解説します。
コミックシーモア
コミックシーモアは、漫画を中心に129万冊以上の書籍を取り扱う電子書籍サービスです。
『購入』『レンタル』『月額読み放題』の3つの方法で電子書籍が利用でき、読み方を選べるのはコミックシーモアならではの強みです。
また、サイトにアクセスするたびに『来店ポイント』が付与されたり、セールやポイント還元、検索機能の充実さなど総合力の高さが評価されています。
公式サイト:https://www.cmoa.jp/
ebookjapan
ebookjapanは、漫画を中心に100万冊以上の書籍を取り扱う電子書籍サービスです。
曜日ごとの割引やポイント特典、セール特集、PayPayポイント還元など、定期的に還元策が豊富に用意されており、電子書籍を安く買いたい方におすすめです。
また、『背表紙管理機能』がついており、購入した書籍数が増えても本棚の整理整頓が簡単にできます。
公式サイト:https://ebookjapan.yahoo.co.jp/
まんが王国
まんが王国は、漫画を中心に20万冊以上の作品を取り扱う電子書籍サービスです。
常時3,000作品以上の漫画が無料配信されており、1冊まるまる無料で読める『じっくり試し読み』の数が多く、お金をかけずに漫画を読みたい方におすすめです。
また新規登録で最大18,000ポイント付与される豪華な特典があるため、漫画の大人買いを検討している方は有効活用しましょう。
公式サイト:https://comic.k-manga.jp/
BookLive!
BookLive!は、漫画・小説・ラノベ・ビジネス書など幅広いジャンルで150万冊以上の作品を取り扱う電子書籍サービスです。
人気書籍のほか、オリジナルコミックやBL・TLジャンルも充実しており、マイナー書籍も積極的に読みたい方におすすめです。
また、毎日クーポンガチャで最大50%OFFのクーポンがもらえたり、PayPay祭りで大規模なポイント還元が行われるなど、お得な施策が充実しています。
公式サイト:https://booklive.jp/
dマガジン
dマガジンは、月額580円(税込)で1,400誌以上の雑誌が読み放題になる電子書籍サービスです。
ライバルサービスの楽天マガジンと比較すると、機能面や操作面に優れており、最新雑誌の配信が早い点が魅力です。
貯まったdポイントは月額料金の支払いに利用できるため、440ポイント以上あれば実質無料で雑誌の読み放題を利用できます。
楽天マガジン
楽天マガジンは、月額418円(税込)で1,400誌以上の雑誌が読み放題の電子書籍サービスです。
dマガジンと比較すると月額料金が安く、年払い3,960円(税込)を利用すれば1ヶ月あたり330円(税込)でお得に利用できます。
人気のファッション誌や週刊誌のほか、旅行系やバイク系のジャンルの取り扱いが充実しており、マイナーな趣味を持っている方でも満足できるでしょう。
電子書籍をiPadで読む件についてよくある質問や疑問
ここでは、電子書籍をiPadを読む件についてよくある質問や疑問をQ&A形式でお答えしていきます。
iPadで購入した電子書籍はどこにある?
iPadで購入した電子書籍は、各電子書籍サービスの公式サイトもしくは専用アプリに保存されます。
各電子書籍サービスにログインした後、『マイページ』や『ライブラリ』などの項目を確認してみましょう。
iPadでKindleは買えますか?
Kindle本(電子書籍)は、iPadで買えます。
ただしアプリ内購入には対応していないため、ブラウザのAmazon公式サイトから購入手続きを済ませる必要があります。
購入したKindleは、ブラウザとアプリの両方から閲覧可能です。
64GBのiPadは電子書籍を何冊ダウンロードできる?
64GBのiPadは、漫画を約640~1,600冊ダウンロードできます。
ただし、作品によって使用する容量は異なるため、あくまでも目安として把握しておきましょう。
電子書籍がアプリで買えないのはなぜ?
電子書籍がアプリで買えないのは、AppleやGoogleに対して手数料を支払わなければならない規約があるからです。
売上の一部が手数料で引かれることを避けるため、電子書籍サービスはアプリ内購入に対応せず、ブラウザのみで販売するようになりました。
iPadは複数の電子書籍サービスを同時に利用でき、カラー閲覧が可能なため電子書籍リーダーにはない強みがある(まとめ)
iPadは、複数のサービスの併用やカラー表示、手書きメモの保存ができるなど、多くの機能が備わっています。
一方、デバイス価格が高額で、ブルーライトカット機能や充電の持続性などはKindleや楽天Koboのような電子書籍リーダーの方が優れています。
「どのような書籍を読みたいか」「どれくらいの頻度で電子書籍を読むか」など用途や頻度にあわせて、最適なデバイスの購入を検討しましょう。